今朝発表があった2010年5月の米国全体の新築物件売買数は先月費‐33%と大きく減少しました。これは4月30日に切れたFederal First Time Home Buyer Tax Credit(FFTHBC‐最高$8,000)の影響が大きいと言う見方が多いです。新築物件は契約が締結された時点で集計されています。と言う事は5月中にエスクローに入った物件を数えています。
昨日発表があった既存物件(中古物件)販売数も、2010年5月の米国全体で‐2.2%と若干冷え込んでいます。こちらはエスクロー・クローズ(売買完了)を数えているので、FFTHBCはまだ有効です。FFTHBCは6月30日までに売買完了をしなければいけないので、6月中は売買完了が高騰している筈です。
さて、不動産は地域性の影響が大きいです。私が基点としているロサンゼルス・オレンジ郡を見ると1.)新築物件を立てる空き地が殆どないので、新築物件の件数は少ないのと2.)カルフォルニア州First Time Home Buyer Tax Credit(CFHBTC‐最高$10,000)がまだ有効であると言う所で米国全体と大きく違っています。
Los Angeles CountyとOrange Countyの一軒家、タウンハウス、コンドミニアムの売買件するを見ると、2010年4月は5,511件に対し、5月は6,081件と10%増。2010年は昨年と一昨年と比べても高いレベルになっているので、売買件数は確実に伸びています。
しかし4月の7,942件の契約件数(エスクロー入り)に対し5月は6,974件と14%減ですが、それでも2008年5月まで遡って見た場合、まだ3番目に高い件数です。2010年4月に売買が完了した人たちは$8,000のFFTBTCを貰えましたが、5月と多分6月中に売買を完了できる人たちは$8,000のFederalと$10,000のCaliforniaの総額$18,000をもらえるラッキーな人たちも多いでしょう。
売買件数はTax Creditの恩恵を受けられる可能性がある2010年6月を通して高騰しているでしょう。これらのタックスクレジットは通常3月から10月に掛けて一番物件売買が多い時期に向けて「火付け役」の役割で出されています。つまり大体3月の売買レベルが10月まで続くので、3~5月に不動産売買が活発でないと、その夏は活発の売買とならず、景気回復の要因とはなりません。どちらにせよタックスクレジットが切れる2010年7月の売買件数が今後の不動産動向を見るのに良い指標になるでしょう。
さて、売買件数はどうでも良いけど値段は?と言うのが次の質問と思います。2009年6月に$375,000だった中央値はほぼ横這いですが、徐々に上がっていて2010年5月には$390,000に達しました。どうやら2009年1月から4月で底値をつき、今後景気回復と共に値段は徐々に上がっていく方向にある傾向が伺えます。
次に思いつく質問は「今、買うべきか?」ですが、現在金利が過去最低レベルで揺れ動いています。最近の私の顧客たちは金利4.875%(Bank of America Conforming)や5.125%(Wells Fargo-Jumbo Comforming)と言う驚異的に低い金利レベルでローンを組んでいます。値段が上がり始めて今後はもっと値段が上がる気配があるのと、金利がこれ以上下がらないことを考えると、やはり「買い時である」と言う決断にしかたどり着かないでしょう。$417,000以下の30年固定金利Comforming Loanの平均金利は最近は4.72%と言う驚異的な低さになっています。
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